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軽さとパワーのバランスが最高! 往年のスポーツコンパクトカー3選

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軽さとパワーのバランスが最高! 往年のスポーツコンパクトカー3選

■基本性能が高い往年のスポーツコンパクトカーを振り返る

 速く走ることを信条としたスポーツカーは、見た目にも速そうなフォルムのボディにパワフルなエンジンを搭載し、日常での使い勝手を犠牲にしてしまったような過激なモデルも存在します。

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 一方で、軽量コンパクトなボディに、そこそこのパワーのエンジンを搭載したモデルは、日常での使い勝手の良さがありながら、高いドライビングプレジャーを両立したモデルといえるでしょう。

 そうしたモデルは「ホットハッチ」や「スポーツコンパクト」などと呼ばれ、1970年代には確立されました。以降は日本と欧州を中心に人気となります。

 そこで、基本性能が高く秀逸な走りを実現した往年のスポーツコンパクトカーを、3車種ピックアップして紹介します。

●トヨタ「ヴィッツ RS」

 トヨタは「スターレット」に替わる新世代のコンパクトカーとして、1999年に初代「ヴィッツ」を発売。世界戦略車という重責を担ったヴィッツは、目標どおり日欧で大ヒットを記録しました。

 ボディサイズは全長3610mm×全幅1660mm×全高1500mmと、非常にコンパクトながら優れたパッケージングにより広い室内空間を確保。

 デビュー当初は最高出力70馬力の1リッター直列4気筒エンジン車のみで、決してパワフルではありませんが、車重はわずか860kg(Uグレード、MT)と軽量な車体には十分なパワーでした。

 そして、発売から数か月後には88馬力の1.3リッターエンジン搭載車を追加ラインナップ。さらに2000年には、スポーティグレードの「ヴィッツRS」が登場し、1.3リッター車と最高出力110馬力の1.5リッター車が設定されました。

 RSのチューニングは足まわりがメインで、専用のショックアブソーバーと強化されたスプリング、前後スタビライザーが追加され4輪ディスクブレーキが奢られています。

 また、1.5リッター車には185/55R15サイズの大径タイヤが与えられ、高いコーナーリングスピードを実現。

 その後、ヴィッツ RSは代を重ねても設定されましたが、初代で確立されたコンセプトはブレることはありませんでした。

●スズキ「スイフトスポーツ」

スズキは「カルタス」の後継車として、2000年に次世代コンパクトカーの「スイフト」を発売。前出のヴィッツと同じく世界戦略車として開発されました。

 全グレードとも1.3リッター直列4気筒エンジンを搭載した5ドアハッチバックで、発売から7か月後には82万3000円(消費税含まず)という廉価グレードを設定するなど、経済的にも魅力的なモデルとしてヒットを記録。

 そして2003年のマイナーチェンジでは、専用のエンジン、サスペンション、ボディパーツを搭載した「スイフトスポーツ」が追加されました。

 3ドアハッチバックのみとされたボディは全長3620mm×全幅1650mm×全高1525mm、車重は930kgと軽量コンパクトで、最高出力115馬力を発揮する1.5リッター直列4気筒エンジンを搭載。トランスミッションは5速MTのみです。

 足まわりには強化スプリングと減衰力が高められたショックアブソーバーが装着され、ブレーキは4輪ディスクとし、シャシ剛性の強化も図られています。

 外装では専用のエアロパーツとワイドフェンダーによって、ベーシックなコンパクトカーをスポーティに演出し、内装もレカロ製シートや240km/hまで刻まれたスピードメーターが奢られました。

 軽量な車体と優れたシャシ性能にチューニングされたエンジンが相まって、優れたドライビングプレジャーを実現。

 価格も119万円(消費税含まず)と安価だったことから人気が高まり、その後も同様のコンセプトで代を重ねて現在に至ります。

●フォルクスワーゲン「ルポ GTI」

 フォルクスワーゲンの現行モデルで、エントリーカーとなっているのが「up!」です。このup!の前身となるモデルが「ルポ」で、2001年には日本でも発売されました。

 日本仕様では3ドアハッチバックのボディに1.4リッター直列4気筒ガソリンエンジンが搭載され、基本性能の高さと149万9000円(消費税含まず)という戦略的な価格から人気となります。

 そして、2003年にはフォルクスワーゲンの高性能モデルの末弟として「ルポ GTI」が追加ラインナップされました。

 ルポ GTIのボディサイズは全長3525mm×全幅1640mm×全高1465mmとかなりコンパクトで、搭載されたエンジンは最高出力125馬力の1.6リッター直列4気筒にトランスミッションは6速MTのみ。車重1010kgと軽量なボディには十分なパワーです。

 外観はGTI専用の前後バンパーに205/45R15のワイドタイヤ、さらにセンター2本出しのマフラーによってスポーティなリアビューを演出。足まわりも専用のショックアブソーバーと強化スプリングが採用され、ブレーキも4輪ディスクが装着されました。

 ルポ GTIは軽量かつ高剛性のボディに2320mmというショートホイールベースが相まって、クイックなハンドリングと高い運動性能を発揮し、紛れもなくフォルクスワーゲン流のホットハッチでした。

 その後、日本での販売は2006年に終了。2018年にはup! GTIが登場して、同社のコンパクトホットハッチが復活しましたが、こちらもすでに販売が終了しています。

※ ※ ※

 今回、紹介した3台のようなモデルは、本当にドライビングが楽しいクルマばかりです。ワインディングはもちろんのこと、街中で交差点を曲がるだけでもドライビングプレジャーが感じられます。

 また、コンパクトなボディは日本の道路事情にもマッチしていて、4名乗車までならば実用性も十分でしょう。

 現行モデルでは数は少なくなってしまいましたが、こうしたホットハッチは生き残ってほしいところです。

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みんなのコメント

11件
  • このぐらいの馬力の車はスポーツカーの形してない方が変な難癖付けられなくて評判良くなるのかもね。
  • ラルはスズキの車しか買いません
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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